但馬(たじま)の魅力を伝えたいまる屋若旦那、藤原啓太のブログです!

四季で変わる看板とかにの町を支え続けた看板

2017/07/23
 
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香美町の海側(香住)出身まる屋若旦那、藤原啓太です 10年間の大阪生活を終え、2016年6月より、 地元へ帰って参りました 兵庫県北部の但馬(たじま)地方は、東京都と 同じくらいの面積がある広大な田舎です! 豊岡市の城崎温泉や出石城下町、神鍋高原、朝来市の 竹田城跡に生野銀山、養父市の天滝や氷ノ山、そして 美方郡の余部橋梁、湯村温泉、漁師町 JRの列車が一時間に一本だったり、夜間に車で走ると 鹿やタヌキが飛び出してきたりと、多少不便なことも あるけども、ええとこが沢山あります! そんな但馬の魅力を日々、感じまくっております^^ マラソンが好きです! 香住・ジオパークフルマラソン みかた残酷マラソン、 大阪マラソン2015、淀川マラソンに出場経験有り 走るのは速くない。でも走るのは好き! 日本酒が好きです! 但馬(たじま)の地酒、蔵ごとに 個性があっておもしろい! 香住鶴→ちょっと甘めでスイスイ飲める 此の友→すっきりキレイ系からしっかり系 銀 海→落ち着いた味わいやキリッと感 竹 泉→旨味しっかりで燗酒向き 個性豊かな日本酒をまる屋で楽しんでください!

こんばんは。光と海と風を感じる海辺の小さな宿まる屋若大将、藤原啓太です。

豊岡方面からまる屋があります柴山・香住方面へ向かう国道178号線沿いに、

小さな看板が建っています。

豊岡市街をぬけて、国道178号線を北上、土生(はぶ)トンネルを出てから

しばらく進み、右側に見える自販機が設置されている休憩スペースを越えて

すぐ左側、香住・余部道路の佐津ICにさしかかる少し手前に見えてきます。

看板には、こう書かれています。

 

「かすみは天然水族館」

「香住のさかなに逢いにいこう」

「香住はこの先左折← 佐津・柴山は直進↑」

 

香住駅周辺に行く場合は香住・余部道路を通るため左折、佐津・柴山へ行く場合は

そのまま直進を促す指示看板です。

昔あった道路との位置関係から風景と一体となってしまっていて、一見目に

つきにくい看板ですが、その中央部には香住の魚介の絵が描かれています。

しかもその絵は、四季折々、香住で様々な魚介が水揚げされるように、四季で

その絵が変わる看板でした。

(Instagram内の検索「#四季で変わる看板」で表示されます。)

 

 

 

最初、この看板を見たとき、

 

「季節に合わせて絵が変わる看板があるなんて、すごい!」

 

と、思っていました。

看板の下に「香美町商工会」とありましたので、その詳細を

商工会に聞いてみました。

 

商工会で教えて頂いた驚きの事実

 

あの看板の絵は、余部にある看板屋さんにお願いして作って頂いたものです。

「レンゴー広告」の今西さんという方が、全て手作業で作られているんですよ。

 

魚介の体表の独特の模様や、背景の光加減、砂地の様子などエアブラシや筆を

駆使して手作業で描かれているということでした。

絵はとても緻密でリアルに描かれていて、本物そっくりに仕上げられています。

更に商工会の方は、こう続けられました。

 

香美町にある「かに」をモチーフにした看板は、ほとんど全てこちらの

レンゴー広告さんが手がけられているんですよ。

その看板も全て手作業で。作業は、ほぼ一人でされていると思います。

 

香美町内の至る所にある「かに」をデザインされた看板は、レンゴー広告の今西さんが

ほぼ全て一人で製作しているということを教えて頂きました。

 

柴山漁港のありますこの大爪も、

 

 

 

 

香住港東港に向かう交差点にありますコチラも、

 

ひっそりと立つかにの大爪 #但馬の風景#香美町#香住#大爪#モニュメント#香住港#途中#ひっそりと#立つ#かにモニュメント

光と海と風を感じる海辺の小さな宿 まる屋さん(@keita_maruya)がシェアした投稿 –

 

 

 

JR香住駅前にあり、最近補修されたこの爪も、

 

 

 

 

更には、駅ホームにありますコレもコレも、

 

 

 

 

 

香美町村岡区から香住区へさしかかる八原地区にありますコチラも、

 

 

 

 

全て今西さんが手作業で作られています。

その他にも、町内いろんな場所に今西さんが作られた看板はあります。

設置された看板は但馬の他の町にもあります。

浜坂を代表する水産加工会社「渡辺水産」のコチラも、

 

 

 

城崎温泉街の鮮魚店「いなば」のこのかにも、

 

道頓堀のかに道楽に負けてません #但馬の風景#城崎温泉#かに#松葉がに#かに道楽#いなば#かにモニュメント

光と海と風を感じる海辺の小さな宿 まる屋さん(@keita_maruya)がシェアした投稿 –

 

 

 

円山川沿い海の駅にあります可動式のかにの爪も、

 

 

 

 

今西さんの手仕事により生まれた看板です。

レンゴー広告さんが手がけられていない看板を探す方が難しいくらいで、

確認しているのが、あるお宿さんで昔に使われていたかにの看板と国道9号線から

香住方面へ向かう「入江トンネル東」交差点付近にある指示看板の

上部に付けられているかにの看板くらいだそうです。

 

直接お会いして話を伺いました

 

両親にこのことを話すと、今西さんのことは昔から知っているということでした。

なんと、柴山地区上計(あげ)出身の方で、僕の同級生の叔父さんにあたる

方だったのです。

そんな経緯があり、次の看板の製作作業でお忙しい中、お話を聞かせて頂く機会を

頂きました。

屋外に備え付ける大きな立体的な看板をFRP(強化プラスチック)で製作される他、

このような小さな商品も作られていました。

 

 

豊岡市のマスコットキャラクター玄さんの置物です。

ストラップなども作られていました。

お話を伺った部屋には、今西さんが描かれた絵も飾られていました。

看板業界にも、やはり機械化が進んでおり全て手作業でされる業者は少なく

なっているそうです。

しかし、今西さんは手作業で看板を製作することを続けられました。

 

 

 

 

 

 

「僕は、絵を描くこと、自分の手で

看板を作ることが好きなんですよ」

 

 

 

 

 

 

話を伺った中で、今西さんが何度もおっしゃっていた言葉です。

 

お話の中で特に印象に残ったエピソード

 

かにの姿をそのまま看板にされた始まりは、豊岡市気比(けい)の民宿さんに

お願いされたことがキッカケだったそうです。

原寸大のかにのはく製をそのまま加工して看板にして欲しいという依頼を

受けられました。

今西さんは、FRPで形を作ればもっと大きなかにの姿が製作できるのではないか、と

考えられ、提案されたそうです。

その時製作された2mのかにの看板が第1号でした。

それから、香美町内の方々に何件か同じような依頼を頂き、更に改良を重ね、

かにの看板を製作されました。

次の看板が、第1号から5作品目にあたる時に、京都府のある業者からの製作依頼が

あったそうです。

 

 

 

 

 

 

 

20mくらいのかにの看板を作ってくれないか?

 

 

 

 

 

 

 

今までは、数mのものしか作ったことがありませんでした。

いきなりそのような巨大な看板を製作するとなると、

「作れるかどうかわからない」「少しサイズを縮小できないか」と

普通の感覚ならば思ってしまいます。

しかし、今西さんが思ったのは、そんなことではなく、

 

 

 

 

 

 

 

「作ってみたい!!」

 

 

 

 

 

 

 

という気持ちだったそうです。

挑戦してみたいという想いが迷いを打ち消し、製作することを決断されました。

余部の作業場では、製作が難しいため別の場所に広い作業スペースを確保し、

日々作業を続けられました。

もちろん手作業、さすがに多少は補助をして頂いたということでしたが、

ほとんどの作業を今西さん一人でされたそうです。

約一ヶ月後、巨大なかにの看板は無事に備え付けられました。

それが、コチラです。

 

 

 

 

 

 

京都府京丹後市久美浜町にあります海鮮を中心にしたお土産屋さん

「かに一番 久美浜店」の屋根部分にその看板はあります。

20年以上も前に屋外に設置された看板ですので、多少劣化はありましたが、

その姿を見ることができました。

その他県外では、福井駅のショッピングモール内の店舗や、京都市四条河原町に

あります店舗にも今西さんのかにの看板が使われています。

 

日本海のかにを陰で支えられた存在

 

国道178号線沿いの四季で変わる看板は、諸々の事情により、

取り外されることが検討されています。

何らかの形で今西さんが描かれた絵が残ってくれればいいのですが。

 

最後に今西さんはこのような言葉を口にされました。

 

自分が好きなこと、楽しいことを仕事としてできることが本当に

ありがたい。お金を儲けることも大事だけど仕事を楽しむこと、

楽しいを仕事にすることは、もっと大事な気がする。

 

今西さんのお話を伺って、「但馬が好き」「日本酒が好き」という部分を、僕も

宿の仕事や料理に活かせていければいいな、と思いました。

かにが水揚げされなければ、かにの町とは言えませんが、このようにわかりやすく

視覚的にかにを表現される看板職人がおられてこそ、より一層町全体を盛り上げる

ことにつながっていると感じました。

漁師の町、かにの町を陰ながら支え続けられた存在だと思うのです。

香美町や日本海側にありますかにの看板を見られた際、この話を少しだけ思い出して

頂ければ幸いです。

 

今西さん、ありがとうございました

 

 

 

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